(HP版で読む)
高校二年の夏の終わり、僕は僕と血が繋がっているという父親と一緒に暮らすことになった。
どこかの会社の社長だって訊いていたから、どんな豪邸に連れて行かれるのかと思っていたのに、
その人…、岬 一哉は海の近くの小さな家で独りで暮らしていた。
一人暮らしのわりに、綺麗に片付いている。
この人、掃除なんかするのかな。
だけど翌朝起きたら、岬の家の使用人だという男の人が、朝食を準備してくれていた。
「おはようございます。旦那様はまだお休みのようですので、先に朝食をすませてください。」
その人は無表情でそう言うと、昨日脱ぎ散らかしたままの、あの人の服を拾い集めていた。
←next
表紙へ戻る
ぽちっと↓
0 件のコメント:
コメントを投稿