「伊織さんも、洗濯物がありましたら出してください。」
「…僕はいいよ。自分でするから。」
「そうですか。」
と、それだけ言って、その人はさっさと部屋から出て行ってしまった。
言われたことだけ、そつなくこなす、
まるでロボットみたいだと思うと、ちょっと笑える。
食卓の上に並んでいるのは、数種類のパンと、
ふかふかで綺麗な色をしたオムレツに、サラダやスープ。
。
僕は席につき、ため息をひとつ零した。
柔らかなオムレツにナイフを入れると、中からとろとろの半熟卵が溢れ出した。
せっかく美味しそうなのに。
全部食べれる気がしない。
― 2 ―
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ぽちっと↓
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