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2015年10月28日水曜日

『album』―ESCAPE―extra(5)~(6)

(HP版で読む)




  カズヤさんのことを初めて知ったのは、

 僕が中学1年の時。

 とても暑い夏の日のことだった。

 カズヤさんも、僕の存在を長い間知らずにいた。

 そんな二人が一緒に暮らすことになった。

 『でも僕は、貴方のことを、これからも父親だとは思えないかもしれないよ。』

 口から出ていく言葉は、本心かもしれなくて、そうじゃないかもしれなかった。

 『それでもいいよ。』と、カズヤさんは言った。



 ―― 時々おじさんの話に付き合ってもらえると嬉しいんだけど…。

 ―― 別に、構わないけど。


  カズヤさんは嬉しそうに僕をギュッと抱きしめた。
http://sweetsweetparadise.web.fc2.com/fc2-imageviewer/?aid=1&iid=1

 ―― だから今、 


  僕はここにいる。――

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