2017年4月15日土曜日

『出逢えた幸せ』第二章:迷う心とタバコ味の……(15)

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第二章:迷う心とタバコ味の……(15)



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 ―― 今度は、いつ逢えるかな。


 こないだ逢ったばかりなのに、もうそんなことを考えて、何度も携帯のアドレスを開いて、透さんの情報を眺めてしまう。


 ―― メールしてみようかな。 そうだ、新年の挨拶とか……。


 そう思いながらも、画面を見つめるだけで、なかなか実行に移せない。だって、逢ったばかりで、こんなにすぐ連絡するなんて、ちょっとウザすぎない? 俺。

 でも、メールくらい良いよね? そうだよ、正月だもん。 ただの新年のあいさつだよ。

 漸く、メール作成画面を開いて、なんて打とうか考えていると……。


 ~~~♪♪


 突然に鳴り出す携帯。


「うあっ!びっくりしたっ」


 驚いて、携帯を落としそうになってしまった。
 慌てて着信画面を見て、で名前を確認しただけで、胸が大きく跳ねた。


「…… 透さん……」


 まさに、今、メールを送ろうと思っていた人からの電話だった。


 ―― 俺、何をドキドキしてんの……。


 たった今、メールをしようと思ってたから? 
 まるで、好きな人からの電話を待ち焦がれていた乙女みたいじゃないか。


「もしもし、透さん?」


 ドキドキしてるのを悟られないように、なるべく平静を装った声で電話に出た。


『直くん?明けましておめでとう』

「明けましておめでとうございます」


『今、大丈夫?』

「はい、大丈夫です」


 実家で、どう過ごしてる? とか、おみくじ引いた? だとか、たわいもない会話。


『ところで、直くんいつまで実家にいる?』

「んー、考えてないんだけど、4日に飲み会があるから、それまでには帰るつもりです」


 ―― 4日の飲み会、忘れてないぞ俺、偉いっ!…… なんて思いながら透さんの質問に応えた。


『4日までかー』


 電話の向こうの透さんの声が、少し残念そうに感じた。


「どうしたんですか?」


『ん、いや、明日ね、少し時間が空いたから、逢えるかなと思ったんだけど、あ、まだ実家ならいいよ、また次回……』
「明日、大丈夫です!」


 透さんが言い終らないうちに、思わずそう応えてしまった。


『え? いや、久しぶりの実家なんだから、無理しなくても…… 俺とはまたいつでも会えるんだし』


 透さんは、気を遣ってくれたのか、慌ててそう言ってくれるけど、俺が透さんと一緒にいたかった。


「いえ、ホントに、実家にいても暇だし、明日戻ります。…… だから……、だから逢いたいです」


『……』

「…… 透さん?」


 透さんからすぐに返事が返ってこない事に少し不安になった。 しかも俺、さっきちょっと恥ずかしい台詞を言っちゃったような……。


 ―― 逢いたいです―― とか、何言ってんの、俺。


『…… ホントにいいの? でもホントに、ゆっくりは出来ないと思うし、夜も実家に方に帰らないといけないんだけど……』


 ―― あんまり時間が無いのか…… それは凄く残念…… でも……。


「…… いいですよ、何時くらいがいいですか?」


 少しの時間でも逢いたいとか、どんだけ乙女になってんだか、自分でも可笑しいんだけど。

 とりあえず、明日の16時に俺の実家の最寄駅のロータリーまで、車で迎えに来てくれる事になった。

 俺のワンルームマンションまで送るくらいの時間しかないかもしれないけどって、申し訳なさそうな声で透さんは言ってたけど……。
 俺はそれでもいいから、逢いたいと思った。







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