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第二章:迷う心とタバコ味の……(32)
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えええ? 付き合ってたって……?
なのに、その桜川先輩のお兄さんのお店の、スタッフ用のトイレでって……、ヤバイ気がするんですけど!
さっき、啓太に言われたことって、つまり……、これのこと?!
「あのさ、桜川先輩がこの部屋に入って来ちゃったら、ヤバイと思うんだけど?」
「あぁ、大丈夫。 桜川くん、さっきトイレ行ったばっかりだし、私が使うって断ってあるから」
ああ、そうですか、じゃあ大丈夫っすよね?…… ってな訳にもいかないと思うんですが……。
「あのさ、いつ頃まで付き合ってたの?桜川さんと」
俺の質問が、しつこいと思ったのか、ゆり先輩がほっぺたを膨らませてる。 ゆり先輩のこういうところ、文句なく可愛いと思ってしまうから、厄介だ。
「もー、直くん、いいじゃないっ、私がいいって言ってるんだから、ね?」
そう言いながら、俺の首に腕を回して、柔らかい唇を重ねてきた。
俺も、悪い癖が出て、つい…… ま、いっか。 みたいな軽いノリで、応えてしまう。。
細い腰を抱き寄せると、ゆり先輩は恥じらうように頬を紅く染める。 その頬を掌で優しく包み、重ねた唇の角度を変えた。
—— 女の子って、可愛い。
そう思うと、一瞬、頭に浮かぶ、透さんと彼女の姿。
—— どうせ今頃、透さんだって……。
薄く開いている、ゆり先輩の唇を軽く啄ばんで、舌を侵入させていく。
「ふ…… ぅ…… ン……」
ゆり先輩の甘い声が、重ねた唇の隙間から、零れ落ちている。
何かこうして、自分が攻めてる感じのキスって、久しぶりな気が……。
何度も角度を変えて、舌を絡めては、吸ってやる。
キスをしながら、ゆり先輩の髪を梳くように撫で、背中を抱きしめ、腰の括れを辿っていく。
「…… ン…… ヤ……んん……ッ」
片手で薄い生地のワンピースの上から、柔らかいヒップをなぞり、もう片手を大きな胸に移動させて揉みしだくと、ゆり先輩のか細い声が、いっそう甘みを増した。
「あぁ…… はぁ……ん」
あぁ、女の子って柔らかい…… 堪んない。 こんな状況で興奮すんなって方が無理っ……、て……
—— あれ?
そんな…… あれ?! うそ! こんな事初めてだ。
いつもなら、既に少しは、反応してるのに…… 少しも熱くならない下半身……。
おいっ、俺の息子ちん!!どうしたっ!
やっぱり、場所が場所だし…… だよな。うん、きっとそう。
こういうのは、焦れば焦る程、ダメってやつだよね。 落ち着け、落ち着け、俺!
でも、もうちょっとしたらきっと……。
自分でも抑えきれないくらい暴れ出すはずなんだ。俺のヤンチャな息子ちんは。
可愛いゆり先輩が、こんなに乱れて、求めてくれてるんだから、興奮しない訳がないんだから。
俺は、もっとと、この先を求めて、カシュクールの大きく開いた胸元から、ブラジャーの中へ手を滑り入れた。
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